社外顧問税理士 石井 聡さん | 税理士法人ともにインタビュー 2022第4弾
こんにちは、税理士法人ともに編集部ライターの佐藤まり子です。
今回は税理士法人ともにを社外から顧問税理士としてサポートしている石井 聡さんにお話をうかがいました。
石井さんの前の職場は、なんと国税局です!さらに税務署でも長く勤務していました。これは‥非常に興味深いですよね?はい、とても面白いお話が聞けました。
国税調査官がどんな視点で見ているのかを知りたい方に必見の記事です。ぜひお読みください。
お名前を教えて下さい
ーーお名前を教えて下さい。
税理士法人ともにの顧問税理士の石井 聡(いしい さとる)です。
ーー石井さんは、元税務署職員だとおうかがいしました。
石井:はい、そうなんです。国税専門官として国税局に入局し、国税局と税務署にて約10年間、国税調査官として勤務しました。主に担当していたのは、相続税を担当する税務署の資産課税部門です。他にも、国税局で相続税の査察調査等も経験したことがあります。
ーーとても興味深いご経歴ですね!国税局や税務署を経てからの、税理士事務所開業なんですね。ちなみに国税局時代は、相続税以外の税金も担当されたのですか?
石井:相続税以外の調査も担当していました。法人税・所得税等も担当したこともあります。
税理士法人ともにでの役割と職務内容を教えてください
ーーそれでは石井さんの税理士法人ともにでの役割と仕事内容を教えていただけますか?
石井:私は顧問税理士として社外からともにをサポートする立場です。
私自身の税理士事務所は、川崎市麻生区にあります。(石井聡税理士の事務所はこちら)と同時に、社外顧問税理士として、税理士法人ともにのみなさまからの質問に答えたり、相談を受けたりしています。
さらに完成した相続税申告書のチェック・税務調査対応・若手社員の育成といったことも担当しています。
私が税理士法人ともにで果たしている役割をまとめました。以下をご覧ください。
社外顧問税理士石井さんのともにでの役割
・相続税申告書のチェック・アドバイス
・若手社員の育成・ノウハウ伝授
・ともに社員からの税務相談・リスクマネジメント相談
・税務調査の立会い(ともに税理士と共同受任)
ーー多岐にわたりますね。
石井:そうですね。でも士業では2つ以上の事務所が共同で対応することはよくあることなんです。
たとえば弁護士を例にとりましょう。難しい裁判を引き受けるとき、2つの弁護士事務所が共同受任することがあるんです。私と税理士法人ともにの関係はそれに似ています。
税理士法人ともに 代表社員税理士の入江です。
入江:石井さんは、ともにの社員ではないですが、まるで社員であるかのように働き、ともにに貢献してくれています。
だから、うちの社員たちがオフィス内で石井さんを見かけると「あ、石井さんこんにちは〜!!」と、いつも嬉しそうに声掛けしているんです。
税理士法人ともにと業務提携したきっかけは?
ーー石井さんは、どんな経緯で税理士法人ともにと業務提携するようになったのですか?
石井:ともにさんと提携する前のことですが、私は国税局を2020年に退職しました。退職を決意したのは、2015年の相続税法改正により基礎控除が大幅に引き下げられ、大増税が始まったことがきっかけです。公務員でいるよりも民間でチャレンジしたいと考えて決断しました。
ちょうど基礎控除が大幅引き下げになった頃に、相続税申告を審査する税務署の資産課税部門の担当だったのですが、審査している途中でふと「今がターニングポイントだな」という思いが芽生えまして。
ーーと言いますと?
石井:とにかく処理すべき案件数が多いんです。毎日さまざまな大量の申告書類を審査するうちに、このまま申告を受ける側にいるより、作る側に回ったほうが面白いしチャンスがあると考えたんです。
ーーなるほどですね。ちなみに国税局には何年くらい在籍されたのですか?
石井:国税局と税務署をあわせて約10年在籍していました。退職した後は、私の地元である川崎市麻生区で資産税専門の税理士事務所を開業しました。(石井 聡税理士の事務所はこちら)
開業したと言っても「税理士」としては未経験です。だから相続業界の実情を学びつつ、元国税調査官として資産税の知識やノウハウを民間に還元できて、お互いWin-Winの関係になれる税理士法人がないだろうか‥としばらく考えました。
色々リサーチした結果、私の地元である新百合ヶ丘からも近い東京都内の「新宿」周辺で、「相続税専門の税理士法人」で、かつ「中堅だけど大手のノウハウもしっかり持っている」税理士法人ともにさんにお声がけさせていただきました。
入江:ちなみに石井さんと最初にお話したのは、私ではなく弊社の幹部社員です。その社員が、「入江さん、石井さんはめっちゃいい方でしたよ!!」と興奮していたのをよく覚えています(笑)。
安定的な申告書が提出できるのは顧問税理士石井さんの功績も大きい
ーーともににとって、石井さんとの提携はどんな意味がありましたか?
入江:元国税調査官ならではの視点を得られたということですね。
税務には、申告書を作成する側と審査する側がいて、私たちはあくまで作成する側の気持ちしかわかりません。
大手税理士法人経験者が多いとは言え、私たちには国税調査官の経験はありません。だから、国税調査官がどんな気持ちで申告書を審査するのか?ということは永遠にわからないんです。
入江:でも石井さんは「審査する側の立場」で申告書を見ることができます。私たちとは逆の視点で、審査する側に立って見てくれるんです。そのものの見方はまさに目からウロコ。「そういう見方があるのか‥。」と大変勉強になります。
入江:石井さんのチェックを受けるようになり、非常に安定的な申告書を提出できています。1年に何百件も申告する中で、いつも問題のない申告書を出し続けられているというのは、本当に石井さんの大きな功績です。
石井:私の功績かはわかりませんが、ともにでは税務調査が入ることはほとんどないそうですね。
入江:はい、開業から4年半以上経過して2件だけです。守秘義務の関係上、内容を詳しくお話するわけにはいきませんが、ざっくりブラインドをかけた言い方をすれば、お客様も納得のうえでの調査・・とでも言いましょうか。少なくとも私どもの申告書のクオリティが影響してのものではありません。
2件のうち1件は私が担当税理士でしたが、申告の内容自体については、本日石井さんがおっしゃったような高い評価を調査官の方から頂戴しました。
石井:相続税申告においては、簡易なものも含めると2割程度は税務調査が入ると言われています。それなのに、年に数百件の申告をしている事務所で税務調査がほとんどないというのは異例中の異例です。
大手税理士法人でもそんなところは聞いたことがありません。申告書のクオリティが高いことを証明していると思います。
入江:おかげさまでお客様やご紹介者様だけでなく、同業や他士業の方からの私たちの仕事に対する評価も高いようです。
実は、税務調査が入らないようにするのは意外と簡単で、税金を多めに払うような申告書を作ればいいのです。ただし、そのような申告はお客様にとって良いことではありません。またそうした仕事のやり方では、お客様をご紹介くださったご紹介者様の顔をつぶすことにもなります。
作るべきは過大申告でも過少申告でもないきちんとした申告書です。こうした適正な申告書を作るからこそ、お客様やその他関係者の方々にも喜ばれているのだと思います。
石井:ともにの申告書はクオリティが非常に高く、税務署が知りたい事項がすべて網羅されており、きれいでチェックしやすいです。私がともにで申告書を初めて見せてもらった時にびっくりしました。
ーーともにの申告書はチェックがしやすいんですね。
石井:はい、相続税申告において、通常従うべき暗黙のルールに則って作られていますし、税務調査官が知りたいところを網羅しているのでチェックしやすいです。
ーー申告書のチェックをした後には、どういうアドバイスをされているのですか。
石井:お客様のご相続は、当然ですが1件1件事情が異なります。したがってそれぞれの特殊性を踏まえた申告になっているかどうかが重要です。
ですので、ともにで出来上がった申告書については必ず「ここが通常と異なると感じますが、どのように解釈してこの結果になったのですか?」と担当者に質問します。”通常と異なる部分”は明らかにして欲しいので、「この辺りの事情をお客様にお聞きになっていますか?」と、担当者からお客様に、あらためて詳細を確認するよう促すこともあります。
プライベートな事情をお客様に深堀りしてお聞きするのは、心苦しいこともあるでしょう。しかしこうした個々人の特殊事情を説明できるようにしておくことが、意外にも審査結果を左右することも多いのです。なぜなら、調査官が知りたいポイントも、こうした個人の「その人ならでは」の部分にあったりするからです。
したがって、私が疑問を感じる点については、「どういった事情があるのか」を、できる限り詳しくお客様からお話いただくようにアドバイスします。
ーー他に、税務調査官が知りたいポイントはありますか。
石井:調査官は、亡くなられた方がどういった過程で財産形成し今まで過ごして来たかを一番重要視します。税務調査においても、その部分は半日かけて徹底的に質問するほど知りたいポイントです。
調査官が審査をした結果、そうした部分が欠けた申告書だった場合は「相続税専門ではない税理士さんが書類だけを見て申告書を作成したのかな?」と思ってしまいます。
私はともにで働くメンバーには「相続の専門家として1人の人間が歩んで来た背景を想像しながら申告書を作成する」といった姿を目指して欲しいと思っているんです。
当然ですが、生まれたときは誰しもお金を持っていません。働くようになってお金を稼ぎ、さらに相続で親の財産を受け継いで増え、不動産を買ったり売ったりし、最後に亡くなったときに持っていた財産に対して相続税がかかります。
そういった流れを踏まえた申告書が望ましいですね。極端なことを言えば、申告書には「人間が生まれてから亡くなるまでの流れ」を盛り込んで作成すると考えて欲しいです。
ーーともにの申告書はその形になっていますか?
石井:もともと素晴らしいクオリティでしたが、段々と理想の形になってきています。
入江:実は今石井さんがおっしゃったことは、私が普段口酸っぱく言っていることなんです。ただ代表の私が100回言うより、顧問税理士で元調査官の石井さんが言う方が、はるかに重みがあります。
特に打合せもしていないのに、石井さんは相続で一番重要なことをスタッフ達に教育してくださっているんですよね。本当に石井さんに事務所に来てもらうようになって良かったです。
ともに社内の雰囲気はどう感じますか?
ーーともに社内の雰囲気をどう感じていますか?
石井:ともには本当にいい人が多いです。一般的には税理士事務所というと「作業をするところ」「無言で仕事するところ」というイメージがあります。しかし、ともにでは、みんな厳しくも楽しくやっているなあと感じるんですよね。
私が事務所にお邪魔すると「石井さーん!」なんてお声がけいただいて、やっぱり嬉しいんですよね。頼られると何でも答えてしまいます(笑)。
顧問税理士だから来ているというより、自分が来たいので来ています。
ーー前職とは人との関わり方が違いますか?
石井:そうです。税務職員でいた頃は、そんな感じではありませんでしたからね。当時求められたスキルは、「上下関係の軋轢を生まない力」や「業務処理能力」です(笑)。今のようにお客様から頼られたり感謝されたりする経験は、それほどありませんでした。
ーーそうですよね。調査官と納税者は、極端な表現をすると「敵対関係」のようなものですものね。
ともにで顧問をしていてよかったことを教えてください
ーーともにで顧問をしていて、よかったことや嬉しかったことがありましたら教えて下さい。
石井:ともにでは、難易度の高いご相続も多く取り扱われているので、私もよく質問を受けるんです。ただ恥ずかしながら私も経験がない事例であったり、聞いたこともないような内容の質問もあり、即答できないことも時々あります。
しかし、そんな風に質問されるおかげで新たな知識や思考力がつきます。質問しあったり経験を話し合ったりすることで高め合えているんです。
1人でやっていたら、そうした機会は絶対になかったでしょうから、感謝しています。これからもともにさんと「ともに」一緒にやって行きたいですね(笑)。
顧問税理士から見た「ともに」のおすすめポイントは?
ーー顧問税理士の石井さんから見た税理士法人ともにのおすすめポイントはどんなところですか。
石井:税理士を目指している等、自己研鑽したい方には最適な税理士事務所だと言えるでしょう。また、資産税に特化しているので資産税を勉強したい税理士には最適です。
いろいろなキャリアの方がいらっしゃるので、さまざまな知識が吸収できますしね。成長できる場所だと思いますよ。例えば、私のような社外の人間にでも気軽に質問ができる場があります。
ーーともにの特徴を一言で言うと、どんな言葉になりますか?
石井:現在のともにの事務所の規模は、「大手」というほどではない「中堅」だと思うのですが、大手と比べても非常にレベルの高いお仕事をされています。また組織的にもまだまだ挑戦できる点が多いと感じます。その点で大手よりもおすすめです。大手に行くくらいなら、ともにへの入社をおすすめします(笑)。
将来の目標があれば教えてください
ーー将来の目標を教えて下さい。
石井:相続業界において当然自分の事務所を大きくしたいと考えていますが、税理士法人ともにの規模も大きくなり、私もまたその一員としてサポートし成長していきたいと考えています。
ーー石井さん、お話ありがとうございました。
石井さんに加えて以下3名の方が、ともにでの仕事について語っています。あわせてお読みください。
昨年2021年のともに社員インタビューをこちらからお読みいただけます。あわせてチェックしてみてください。
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